宅建本試験までに予想問題集を解く理由と効果的な取り組み方

予想問題集は事前にやったほうがいい?

「毎年的中」とか「ココが出る!」とか、買ったほうがよさげなタイトルの予想問題集はゴロゴロありますが、手にしておくべきなのでしょうか。

結論からいうと、本試験がせまってきたら1度は予想問題に取り組んでおくべきです。予想問題集で出てきた問題がそのまま本試験で出題されるなんておいしい話はありませんが、それでもやっておくべきだと思います。

というのも、過去問題の繰り返しだけでは無意識のうちに問題をパターン化してしまうことがあるからです。問題や選択肢を覚えてしまうほど何度も過去問を解くのは宅建攻略のセオリーですが、初見問題を一度も解かないまま本番に挑むのはやめておきましょう。

宅建で出題される問題は、正しい選択肢を選ぶ時や間違った内容の選択肢を選ぶ時など、そのつど変わります。同じ論点の話であっても、問題で問われている人物の立場が変わるケースも珍しくありません。

つまり、同じ問題に慣れすぎるあまりパターンにはまってしまうのは危険なわけです。

たとえば、「AとBという二人の人がいて、Aの立場から見たときの正しい選択肢を選ぶ問題」ばかりをやって、このケースはこれだと決めつけてしまうと、いざ本番で「Bの立場からみた時の間違いはどれ」といった問題に対応できない可能性があります。

例えが下手すぎて申し訳ないですが、ようするに、ひとつの事例に対して立場やパターンのちがう変則的な問題が出題された時のために、知らない問題に取り組んでおくのが大切なのです。知らない問題というのは、言葉の意味ではないことはご理解いただけると思います。

パターン化しないように気をつければいいのですが、取り組む問題集が過去問だけだとどうしても偏ってしまいがちです。過去問オンリーで勉強をしていた方は試しに知らない問題をやってみてください。意外と「ん?」ってなります。

また、法改正によって過去に出題例のない問題が出てくる可能性も十分考えられます。

以上のような理由で、直前期には予想問題集に取り組む時間を作るのがオススメです。冒頭でお伝えしましたが「本試験で出題される問題が載っている」と思ってはいけません。

解き始めるタイミングはいつ?

予想問題集は得点力が十分についている段階で取り組むのが理想です。理解が不十分のうちはできなくて当然ですから、取り組んでもムダになってしまいます。

逆に、過去問をマスターした後くらいの「他にできることはないのか?」という時期に始めるのがいいでしょう。

本番のように突然知らない問題を出されて解けるかどうかを試したいので、試験直前の10月から始めても十分間に合います。

不安な方は本試験1ヶ月前の9月中旬くらいからゆっくり解いてみてもいいと思います。

効果的な取り組み方

取り組む時は、過去問と同じく、正解を選ぶよりも4つの選択肢ひとつひとつを○×形式と考えるのがオススメです。この方法によって今までの総復習をしながら、各選択肢の内容への理解をさらに深めていけます。

あと予想問題集にはそのものズバリの問題はないですが、過去に例を見ない問題が掲載されていることはあります。そのまま正解できたらかなり柔軟な対応ができている証ですが、初見では間違うのも珍しくはないです。

こうした問題を無視するか、学ぶかは賛否両論ありますが、個人的には学ぶべきだと考えます。宅建試験は1点に泣くケースも多々ありますから、直前に見かけて無視したケースと似た問題のせいで不合格となっては悔やんでも悔やみきれません。

勉強するのに何十時間もかかるほど、知らない問題だらけということもないはずですから、万全の準備をしておきましょう。