土地・建物で最低限覚えておきたいポイント

土地に関して最低限覚えておきたい点

土地と建物に関しては出題可能性のある部分を全て事前におさえるのは不可能といっても過言ではありません。しかし、ちょっと考えてみればわかる簡単な問題や勘で正解できるものも多いです。

なので、試験対策は出題されやすいポイントと出題形式の確認にとどめ、後はその場で落ちついて考えるようにするのがオススメです。

事前にできるところだけをやっておき、間違っても全部を完璧にやろうとしてはいけません。

土地に関して過去問でも頻出しているポイントは、土地が宅地に向くかどうか?という点です。以下の内容を最低限覚えておくといいでしょう。

・自然堤防や扇状地、砂丘などの砂礫質の土地(水はけが良く、地滑りもしにくい)は地震や洪水に強いため、宅地に向いている。しかし、低地は一般的に地震や洪水に弱く、宅地としては好ましくないため、自然堤防の背後の低地は宅地には適さない。

・台地・丘陵地は水はけが良く地震にも強いため、宅地に適している。ただし、縁辺部(はじっこ)は傾斜が急で崩壊しやすいため、宅地には適さない

・台地上の浅く広い谷も集中豪雨などによる洪水の恐れがあり、宅地には向かない。

・干拓地は水面より低く地盤も弱い。そのため、宅地には適さない。

・埋立地は水面より高く、干拓地よりは安全。ただし、高潮や津波の危険はある。造成工事がきちんとされれば使えなくはないが、津波の常襲地帯は危険のため、宅地に適しているとまでは言えない。

・登記所にある公図は等高線が記入されていないため、土地の高低を判断できない。

・地図上で等高線が密な所は傾斜が急である。逆に、疎の所はその地形の傾斜が穏やかである。

建物に関して最低限覚えておきたい点

建物に関しては土地よりも専門的な言葉が多く出てきます。しかし、言葉の細かい意味まで問われるわけではありませんので「そういうものがある」程度の認識でも問題を解くのに困りません。

学習する時に意識しておきたいのは「建物の耐震性・安全性について」です。

知らない問題が出たときも「耐震性や安全性を考えるとどうか?」を意識すると、おかしなことを言ってる選択肢がわかりやすくなります。

重点的に覚えておきたいのは以下のような内容です。

・木材は軽いが、圧縮に対する強度はコンクリートに匹敵する。

・木材は水分によって変形し腐りやすくなる。

・繊維に対して直角方向より、繊維方向のほうが強度は強くなる。

・2階建の木造建築物は、1回に広い部屋を作ると耐震性が低くなる。

・屋根は軽い材料を用いて下地に緊結すれば、耐震性に優れる。

・瓦ぶきなどの重い構造の屋根では重心が高くなり、耐震性が低くなる。

・2階建以上の建築物におけるすみ柱(隅っこの柱)は、通し柱(1階から2階まで貫く柱)としなければならない。

・ツーバイフォー工法(枠組壁工法)は耐震性に優れるため、通し柱にする必要はない。

・鉄筋コンクリート造の材料は「鉄筋を錆びさせる」「コンクリートの凝結および硬化を妨げる」酸、塩、有機物、泥土を含まないようにする必要がある。

・鉄筋の末端はかぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。

・骨材は適切な粒度および粒形のもので、コンクリートに必要な強度と耐久性、耐火性がえられるものでないといけない。

土地と建物で覚えておきたいのは以上のようなポイントです。

冒頭でお伝えした通り、完璧な準備は不可能ですから、最低限のことだけやったら後は「取れたらラッキー」くらいのつもりで運を天に任せるのもいいと思います。