その他の分野・税法を効率よく学ぶコツと捨てる問題の選び方

その他の分野・税法で学ぶ内容と得点の目安

宅建試験では「民法」「宅建業法」「法令上の制限」のいずれにも該当しない不動産関係の問題も幅広く出題されます。内容が細かく分かれているため「その他の分野」として解説している参考書も多いです。

「幅広く出題されるその他の分野」と言うとアバウトな表現になってしまいますが、宅建試験では問われる問題はある程度決まっていて、学習を始めれば要点はつかみやすいと思います。

難易度は受験年度によって変わってきますが、宅建業法の次に易しい印象です。

ただし宅建業法と違って出題数は少ないので、得意になってもうま味が少ないのも大きな特徴となります。

その他分野のチャート

宅建でその他の分野として扱われ、頻出しやすい内容は「住宅金融支援機構」「公示価格」「不動産鑑定評価」「不当景品類および不当表示防止法」「土地・建物」となっています。

特に公示価格と不当景品類、不動産鑑定評価の3つは頻出問題ですから、この分野の中では最優先で学習しておきたい内容です。

また、全8問のうち2問は税法から出題されます。余裕があればおさえておくと確実に2点を取りに行くことも難しくありません。

目標得点ですが「その他の分野だけで何点を目指そう!」とするよりも、他3分野の得点力を把握して総合得点の調整に利用するのがいいと思います。

出題される問題の数が少なく予想も立てずらいため、あらかじめ何点以上と決めておく意味が少ないからです。

先に他分野の得点を確認しておくのがいいでしょう。

必要な部分だけを学び、深入りはしない

その他の分野は、事前に学習しても本試験で出題されない問題が多いです。

仮に出題されてもそれほど突っ込んだ内容は問われないケースも多いため、一つの論点を詳しく学ぶ必要はない分野といえます。

ですから学習に取り組む時は、各問題に対してあまり深入りしないことを意識するのがポイントです。

そもそもその他の分野だけをまとめた参考書はないですし、ほとんどの参考書がこの分野に大きくページ数を割いて解説していません。

つまり、出題される可能性があるあらゆる問題をカバーするのは不可能で、参考書でまとめられている部分だけが重要ポイントとなっているわけです。

ですから、参考書や問題集で取り組んだ問題以外を深く学ぼうとしたりする必要はありません。その他の分野だけが詳しいテキストを探すのも時間の無駄になります。

また、不動産鑑定評価をはじめ、選択肢の中に「まったく聞いたこともないような言葉」や「初めて聞く用語」が出るケースも多いです。

過去問で出題されたとはいえ、一度きりの細かい話まで理解しようと深入りしだすと、完全にマスターするのに膨大な時間がかかってしまいます。これはとても効率が悪い勉強法です。

参考書で解説されているポイントだけに絞って学習をすすめていき、一つ一つ深く学ぶよりも全体を広く浅く勉強するよう意識しておきましょう。

捨てる問題の候補

その他の分野は、他3分野と比べて捨て問題に選ばれることも多いです。

学習を放棄して捨てることをすすめるわけではありませんが、試験までに勉強時間が足りない方はあらかじめ捨てる問題を決めておくのも本試験対策になります。

「どの問題を見切っていくか?」ですが、税法2問は宅建しか受験しない場合は捨てても問題ないです。

行政書士や簿記などの別資格と同時受験している場合は捨てない方がいいですが、宅建のみなら捨てても影響がありません。

税法以外で捨てれる問題は「土地・建物」あたりです。

公示価格と不当景品類は捨てるほど難易度は高くないですし、出題される可能性も極めて高いため、捨てるのはおすすめしません。

他の部分に関しても同じで、捨てるくらいならやってしまったほうが手っ取り早い程度の難易度です。

そのため、どうしても見切る必要がある場合は「税法」か「土地・建物」から捨て問題を決めておきましょう。

また、勉強時間の確保が難しい方でも公示価格と不当景品類は積極的に学習しておくと点数を稼ぎやすいです。

他を全部見切ったとしてもここだけはおさえておきましょう。

それと、5問免除を受けると問題の一部を解答する必要がなくなり、正解扱いとなります。免除のためには講習受講が必要ですが、作戦のひとつとして考えておくといいかもしれません。